worlds of last generationシリーズ 第一部
「だからさ、あんた達あの後ずっと一緒に居たんでしょ?何か面白い展開になってないかなとね」
あっずるい、それ頂戴
と呟きながら、お箸を伸ばしてくる。

「面白い展開って?別に普通に会話しただけだけど?それと勝手に焼き魚取らないで!」
いいじゃん別に
そう返してくる彩葉のお弁当から、報復としてミートボールを奪う。

「いやあぁ!!私のミートボールさんがぁ〜」
これにはかなり衝撃を受けたらしく、がっくりとうなだれていた。

「人の焼き魚勝手にとるのが悪い。二つもとる事無いでしょ?」
「…だって由亜の焼き魚って美味しいんだもん」
彩葉はしょんぼりしながら、プチトマトを頬張る。
美味しいと言ってくれるのは嬉しいけど、全部食べる事無いと思う…

そうしていつの間にか話がそれてしまい、静夜と私の話からおかず争奪戦に突入していた。
結局…互いが互いのお弁当で昼食を済ませたのは言うまでもない。

「あぁ〜、美味しかった…」
幸せそうに顔を綻ばせながら言うと、彩葉は前の席からパクった椅子にもたれかかる。

「それは良かった」
そんな彩葉の顔を見たら、さっきの争奪戦もまんざらでも無いな…そう思えてしまう。

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