worlds of last generationシリーズ 第一部
interlude/ある青年の嘆き
interlude
友人達と楽しく過ごす少女を…遠くから眺めていた。
よく変わる表情が印象的で、見ていて飽きない。
まるで彼女の様だ…――
そう思っては胸を痛めた。
忘れる事の出来ない過去の傷が、少しずつ疼いていく。
まるで傷口から膿が出る様な感覚に不快感を覚え、僕は顔を歪める。
忘れたくても忘れられない。
あの日の事。
何度も夢を見た。
この手をすり抜ける君と、赤い景色。
君の声も笑顔も
温もり
優しさ
儚さ
悲しみや怒りも全て――
この胸に残っている。
哀しみに打ち菱がれていた。
君のいない世界が、これ程色褪せて見えるなんて思いもせずに――
無駄に過ごしていた日々を悔やんだ。
そんな時に見付けたのがカノジョだった。
君に良く似た少女であり、僕の“キョウダイ”とも言える存在。
それを救いたいと思った。
…ただの偽善かもしれない。
これは慈しみではなく、同情だと言われても…
不平等だと罵られても構わない。
僕はもう、誰かを失いたくなかった。
ただ大切な人達と、過ごせればそれでいい――
友人達と楽しく過ごす少女を…遠くから眺めていた。
よく変わる表情が印象的で、見ていて飽きない。
まるで彼女の様だ…――
そう思っては胸を痛めた。
忘れる事の出来ない過去の傷が、少しずつ疼いていく。
まるで傷口から膿が出る様な感覚に不快感を覚え、僕は顔を歪める。
忘れたくても忘れられない。
あの日の事。
何度も夢を見た。
この手をすり抜ける君と、赤い景色。
君の声も笑顔も
温もり
優しさ
儚さ
悲しみや怒りも全て――
この胸に残っている。
哀しみに打ち菱がれていた。
君のいない世界が、これ程色褪せて見えるなんて思いもせずに――
無駄に過ごしていた日々を悔やんだ。
そんな時に見付けたのがカノジョだった。
君に良く似た少女であり、僕の“キョウダイ”とも言える存在。
それを救いたいと思った。
…ただの偽善かもしれない。
これは慈しみではなく、同情だと言われても…
不平等だと罵られても構わない。
僕はもう、誰かを失いたくなかった。
ただ大切な人達と、過ごせればそれでいい――