worlds of last generationシリーズ 第一部
「あぁ、ごめんね“みわさん”。起こしちゃったね」
そう言って撫でてあげれば、きゅう〜っと体を震わしながら鳴く。
そう…これが私のデジタルペット“みわさん”だ。
みわさんはよく分からないもけもけで、他の子達とは違う部分が多い子だった。

まず一般的なもけもけの鳴き声は『きゅう』なのに、みわさんの通常時の鳴き声は『みっきゅら』で、感情表現の一貫として『きゅう』と鳴いている。
次に違うのは毛の色。
一般的な子はみんな茶色であり、三本の線が背中に入ってるだけなのに対し、みわさん金色で頭に二本と背中に三本…計五本の線が入っていた。

そして、一般的な子は二歳じゃ言葉を話せないのだが、この子はいくつかの単語は話せる様になっている。
更に何故かチョークが好きで、良くかじっては口の中で素早く噛み砕き、頭上に向けて吐き出して遊んでいる上に、寝起きは欠伸ではなく体が小刻に震えるのだ。
そんな姿がこの上なく可愛く…投影するとみんなに可愛がられていた。
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