worlds of last generationシリーズ 第一部
『ゆぁ〜、ゆぁ〜』
机の上で震えながら、私を見上げてそう言ってくる。
私はみわさんを見つめ微笑むと、何度か撫でてから体を床に下ろしてあげた。
「遊んでおいで」
そう言ってもう一度撫でると、『みっきゅら』と短く鳴いてのそのそと短い手足を動かし歩き出した。
「きゃ〜!!みわさん可愛い!」
歩き出したみわさんを見付けたクラスの女子によるそんな声と共に、すぐに抱き上げられてしまう。
それでも気付いてないらしく…手足を必死にバタつかせていた。
「あぁいう天然な部分が可愛いんだよねぇ〜、みわさんはさ」
そんな彩葉の声を机越しに聞きながら、私はみんなに可愛がられているみわさんを見つめ続ける。
「でも彩葉のバンペイユだって可愛いじゃない。ちゃんと名前呼べば返事しながら側に来るし――」
「それとこれとは別ね。みわさんの可愛さと、一般のもけもけの可愛さは一緒にしちゃ駄目だよ」
私の言葉を最後まで聞かずに彩葉がそう言うと同時に、チャイムがなる。
みわさんを触っていた子達は、名残惜しそうにしながらも床へと下ろした。
それから程無くして先生がやって来て、朝のホームルームが始まる。
私の担任は変わった人で、古き良き物を愛する日本史の教師。
普通ならモニター越しに授業やホームルームをするのに対し、彼は自ら教室に赴く昔ながらのスタイルを貫いていた。
机の上で震えながら、私を見上げてそう言ってくる。
私はみわさんを見つめ微笑むと、何度か撫でてから体を床に下ろしてあげた。
「遊んでおいで」
そう言ってもう一度撫でると、『みっきゅら』と短く鳴いてのそのそと短い手足を動かし歩き出した。
「きゃ〜!!みわさん可愛い!」
歩き出したみわさんを見付けたクラスの女子によるそんな声と共に、すぐに抱き上げられてしまう。
それでも気付いてないらしく…手足を必死にバタつかせていた。
「あぁいう天然な部分が可愛いんだよねぇ〜、みわさんはさ」
そんな彩葉の声を机越しに聞きながら、私はみんなに可愛がられているみわさんを見つめ続ける。
「でも彩葉のバンペイユだって可愛いじゃない。ちゃんと名前呼べば返事しながら側に来るし――」
「それとこれとは別ね。みわさんの可愛さと、一般のもけもけの可愛さは一緒にしちゃ駄目だよ」
私の言葉を最後まで聞かずに彩葉がそう言うと同時に、チャイムがなる。
みわさんを触っていた子達は、名残惜しそうにしながらも床へと下ろした。
それから程無くして先生がやって来て、朝のホームルームが始まる。
私の担任は変わった人で、古き良き物を愛する日本史の教師。
普通ならモニター越しに授業やホームルームをするのに対し、彼は自ら教室に赴く昔ながらのスタイルを貫いていた。