桃色の1ページ
夏だったから、桜は咲いてなかったけど。
変わりに緑色の葉が、雨からあたしたちを守ってくれた。
「っくしゅん」
隣でくしゃみをする、あいつ。
なんか……可愛いんだけど!
「大丈夫?
風邪ひくよー」
そう言って、髪を濡らしてる滴を払ってあげた。
髪が濡れてるって………エロい。
って、あたし何考えてんだろ。
相変わらず背が高いから、あたしは髪に届くよう背伸びした。
* * *
「…ん〜‥」
あれ?
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