桃色の1ページ
「ねー、これって由奈のペンダントじゃないの?」
箱に入れたまま、由奈に渡す。
「カードにも、“ユナだいすき”って書いてあるし」
「えっマジで〜」
大晦日から、ずっと気になってた。
でも、メッセージカードを見て、由奈のものじゃないかって思って。
由奈とは小学校から一緒で、よく遊んでたから。
「それにしても下手な字よね〜」
怪訝そうな顔で、カードを見つめる由奈。
確かに、下手だけど、何度も書き直された文字。
消した後が残ってるから、きっと………。
それだけ“だいすき”だったんだろうな。
「心当たりないの?」
「全っ然ない。
てか、こんな素敵なプレゼントなんてくれる男いなかったもん」
いやいや、男とは限らないってば。
なんでも由奈は男にするんだから。
恋愛経験豊富なのはわかるけどさ。
.