平々凡々なストーカーです。
学校から家までおよそ20分。
その間俺は寄るところがある。
毎朝通る道をやめて細い小道へと入る。
ソコを抜けると見える一軒の家。
白い壁に覆われた普通の家より少し大きめでそのいくつかある窓のうち二階の窓に光がともっていた。
ちら、と腕時計をみると6時20分。
あと・・2時間はここにいようかな。
幸いココは人通りは全くと言っていいほどないから俺は怪しまれないだろう。
よし、と意気込み光が漏れる窓を見つめる。
「・・・・・・出てこないかな・・・・・・」
ほやんと俺の顔が熱くなる。
ああ、見たい。彼女がみたい。
鞄から携帯をとりだして開ける。
その待ち受けにいる君。にこにこと笑っていて、とても可愛い。
俺はこんなに君が好きなのを君は知らない。
今夜も俺が出した封筒の中をみているのだろうか・・・
口元が緩んだ。
と、俺の頭上から「うー・・暑い」というとてもとても可愛らしい声が聞こえた。