平々凡々なストーカーです。
「にしてもよくやるなー」

鼻歌まじりに夜島が言う。

「部活も忙しいんだろ?」

「忙しいけどな。一応できておかないと心配なんだ」

「ふーん」

こうはいっても夜島も勉強はできる。

努力の賜物と本人は言う。

影口の裏話によると影口と一緒に野球がやりたくて必死に勉強したらしい。

美しい友情だな。でも、夜島は元から出来るんだろうな。

ある程度出来ているからこんな余裕ぶちかますんだろうけど。

横目で必死に写す影口を見た。

コイツは馬鹿だ。

野球に一筋すぎてまったく他に興味がないのでこんなんだ。

「終った!!」

勢いよくノートを掲げる影口。

「ありがとうなーりょーいち君」

「伸ばすな。お前その癖やめろ」

「地元 良市(チモト リョウイチ)って伸ばすしかないじゃん」

影口が生意気なことをいうので一発頭をはたいてから「あほ」と言うと先生が入ってきたのでこの抗争は中止となった。
< 8 / 37 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop