平々凡々なストーカーです。
放課後は部活だ。
俺はバスケ部、影口と夜島は野球部、ついでに言えば日留宮は文化部。
188センチの俺はバスケ部の主力。
汗臭い部にはマネージャーはいない。
「地元ーどうにかしろよーこの部室」
故に部室は汗臭く、汚く、誰だかわからないTシャツやシューズがチラホラ。
気にしないのは顧問命令で部室気にするくらいなら練習しろ、と言われているから。
だから俺は綺麗好きの坂本部長の文句をよく聞く。
そう、例えば前にペンキはげはげの長いすに座り、顔を両手で隠しながら鬱状態の彼のような。つか本人。
「坂本さんが掃除すればいいじゃないですか」
「俺が掃除したら顧問に逆らって連帯責任とか言われてお前らに迷惑かかるだろーがあああぁぁあぁあああぁぁぁぁあー部室なんて燃えてしまえ」
この人はすぐに弱音ははくし簡単に鬱状態になるけれど死ぬほど責任感が強い。
そういう人だから部長になったんだろうけど。
「気持ちの悪い発言しないでください」
せかせかとユニフォームに着替える。坂本さんはすでに練習着でいる。
練習開始まであと6分。他の部員はもう少したってから来るだろう。
「うああぁぁあぁ地元まで俺をそういう風に言うもーん。もーいやだもー消えたい」
「気持ち悪い気持ち悪い」
「二回もいうなああ」
薄ら笑ってユニフォームに着替え終わる。
坂本さんを見れば長いすのうえで体操座りをしていた。193センチの分際でなんてことをしているんだ。
「坂本さんそんなに落ち込まないで今日小坂が『坂本先輩って素敵よね』て言ってましたよ」
「まじかよ地元君」