【企】秘密なキミ
それでも彼は
しっかり目を開いて前を向いていた。
だけどやっぱり気に入らないらしく
集団の1人が彼の目を殴ろうとした。
さすがにあたしも我慢の限界で
飛び出して行ってしまった。
族の総長が
しかも東北のトップに値する者が
こんなくだらないケンカを
しちゃいけないってわかってた。
だけど彼が傷付いていくのを見てられなかった。
あの綺麗で強い
あたしの大好きな目までやられてしまったら
あたしはあの集団を殺すまで
殴り続けてしまうだろう。