【企】秘密なキミ


胸が締め付けられるように

苦しくなった。



彼にこんなところ見せたくなかった。



彼にこんな顔をさせたくなかった。




いつでも真っ直ぐ前を向いていた彼の目。



だけど今あたしのせいで

彼の目は下を向き

輝きを失っていた。



それがすごく悲しいかった。



あたしのせいで彼を…




その時

ぼろぼろになった彼の服の隙間から

一輪のガーベラの刺青が見えた。



ガーベラは

あたしが1番好きといった花。


似合わないでしょ?





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