モノクロ
第1章:アナタの笑顔
ー12月
「はぁー。」
あたしは信号待ちをしている間に、すっかり冷えきった指先に息を吹きかける。
…今日も寒いなぁ。
あたしは、お気に入りのストールの中に首をうずめた。
高校生活初めてのクリスマスが、もうすぐやってくる。
…なんて言っても、彼氏がいるわけでもないし、今年もまたママと二人きりか…。
そんなことを思いながら、今日もまた夏休みから始めたバイト先へと足を進める。