モノクロ
「海だぁ~!」
着替えて荷物をビニールシートの上に置くと、海岸に走り出した二人。
一方のあたしは、座ってのんびり二人の姿を見ていた。
あ~焼けそう。
運動部経験のないあたしは、どちらかと言えば色白だ。
というか、日焼けしても、赤くなるだけって感じ。
だけど焼きたくない!
今日だってパーカー着てるし。
「ほら~涼子も行こうよ!」
陽菜が戻ってきて、あたしに言う。
「いいよ、あたし。
みんなの荷物見ておくし。」
あたしは二人の笑顔が見られれば、それで十分だからさ。