モノクロ

「箱の中よく見てみ?」

「え?」


箱の中をよく見ると、鍵が入っていた。



「これって…。」

「そう…ここの合い鍵。いつでも来ていいから。」


えーっ!
九条さんの部屋の鍵だって…どうしよう。

なんか彼女っぽい。
…あ、いやぽいとかじゃなくて、もう彼女か。


「だったら、また料理作りに来れますね。」

「本当?…俺、涼子の料理また食いたかったんだ。」


九条さんは本当に嬉しそうに笑っていた。

…よかった。





< 64 / 167 >

この作品をシェア

pagetop