モノクロ
あたし達は朝食を食べると、九条さんはあたしをバイト先まで送ってくれた。
歩って行ける距離なのにな…九条さんは心配だからなんて言って、ついて来た。
まったく…九条さんは心配症なんだからぁ。
「もう大丈夫ですよ?」
手前の交差点で、あたしは九条さんの手を離した。
「…分かった。」
「クリスマス…楽しかったです。じゃあまた。」
「…うん、また。」
交差点を渡って振り向くと、九条さんは寂しげに手を振っていた。