モノクロ

「涼子、キスしてい?」

いきなりのことに驚いたけど、九条さんがすごく優しい目で言うから、あたしはそっと目を閉じた。



なっ…長い。
相変わらず、いつ息をしていいのか分からないんだよぉ。

てか顔が熱い…きっと顔が真っ赤だ。




九条さんは静かに唇を離すと、何もなかったかのように、

「じゃあ行こうか。」

と言ってハンドルを握った。



恥ずかしくて、顔を見れない。
あたしは窓の外に目を移した。




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