機動装甲Ⅳ
PHASE02

真紅郎

出撃と同時に索敵開始。

「識別信号確認。コンロットのドラグーンAI搭載機が、2時の方向に5機、7時の方向に8機、他多数…」

レーダーなどアテにせずとも、撃てば当たるほどの大部隊だ。

俺はオーディンの右マニュピレーターに携えた高出力ビームランチャー『グングニル』を構えさせる。

小口径の銃身が幾つも集まって、ひとつの砲口を形作ったようなデザイン。

銃身そのものは、ハイバスターランチャーよりも短い。

一見すると一般的なビームライフルのようにも見える。

が、これこそが国連軍と帝重工が共同開発した、オーディン専用の新型ビーム兵器だ。

「まずは小手調べ」

俺はコクピット内でメインレバーを握り締める。

「相手になってもらおうか」


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