。+☆私とアナタ☆+。
砂鉄が磁石にへばりつくように、みんなの視線が移った。

血まみれになった子が床にうずくまっていた。

……浅井 百合(あさい ゆり)ちゃんだ。

クラスではあまり目立たなく、いつも本ばっかり読んでいる子。

その子が今、倒れていた。

美桜はその子の近くにいた。

血まみれの左手を、おなかに押しつけるようにしていた。

カーテンのなびく音がする。

まだ肌寒い風が頬をなでた。
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