青碧の魔術師(黄昏の神々)
イシスの強い言葉と意思に、エステルは正直、驚いていた。
『泣き虫で、何時も私の後を、ついて回っていたのに……何時からこんな、しっかりした事を、言う様になったんだろう、この子は……』
胸の奥から、寂しさが湧き上がる。
「わかったよ。お前にはお前の、思う所があるのだね?」
ふとエステルの表情が和む。
何と言っても可愛い妹の事。
彼はイシスには甘かった。
彼女の蒼い瞳が、喜びの色に輝く。
「お兄様!! だーい好き!!」
イシスは、エステルに抱き付いて、極上の笑顔を見せる。
エステルは、イシスを抱き返したまま、ふと思う。
『イシスのこの笑顔……きっと、あいつにも向けられる様に、なるんだろうな……。何だか悔しい……兄貴ってのは損な存在だよ』
エステルは、首根っこにかじりつく、イシスの頭を撫でながら、深く息を付いた。
『なによりもこの妹の幸福を願う――』
エステルは、イシスの頭を撫でながら、愛しい妹の行く末を願う。
『大国の姫君として産まれたお前の恋を、叶えてやれればいいのだがな……』
エステルは、知らず知らずの内に、抱き付く妹を抱き返していた。
『泣き虫で、何時も私の後を、ついて回っていたのに……何時からこんな、しっかりした事を、言う様になったんだろう、この子は……』
胸の奥から、寂しさが湧き上がる。
「わかったよ。お前にはお前の、思う所があるのだね?」
ふとエステルの表情が和む。
何と言っても可愛い妹の事。
彼はイシスには甘かった。
彼女の蒼い瞳が、喜びの色に輝く。
「お兄様!! だーい好き!!」
イシスは、エステルに抱き付いて、極上の笑顔を見せる。
エステルは、イシスを抱き返したまま、ふと思う。
『イシスのこの笑顔……きっと、あいつにも向けられる様に、なるんだろうな……。何だか悔しい……兄貴ってのは損な存在だよ』
エステルは、首根っこにかじりつく、イシスの頭を撫でながら、深く息を付いた。
『なによりもこの妹の幸福を願う――』
エステルは、イシスの頭を撫でながら、愛しい妹の行く末を願う。
『大国の姫君として産まれたお前の恋を、叶えてやれればいいのだがな……』
エステルは、知らず知らずの内に、抱き付く妹を抱き返していた。