恋、来い、請い
気持ち 6%
次の日
一葉は本当に髪を切った。
「・・・・・どう?」
「うん・・・結構似合ってる」
「そっか・・」
ちょっと照れた顔をする。
いつもそれが面白くて
いじる。
たまにちょっとだけ可哀相になるから
謝るんだけどね・・。
「そういえば一葉~」
「ん~?」
今日買ったばかりと思われる雑誌を片手に
一葉は軽く相づちをした。
「自爆することないの?」
バサッ
「・・・・・・・・・ない。」
持っていた雑誌をグシャっとつぶして
それでも平然とした。
あるな。
自分の直感がそう伝えた。
「・・・・・・・・ふ~ん?」
あえて聞かずに相づちを打つ。
「やっっぱある。」
そのなだめ方が気にくわなかったのか
一葉は答えた。
「・・・・・・・・・何?」
意地悪すぎるかなぁ・・・・僕・・・
というか僕って言うのももう
いいのかなぁ~って思う。
一葉は本当の『朝比奈千衣』を
知っているわけだし・・・・。
ほかの人は『僕』にするけど・・。