恋、来い、請い
一葉SIDE
コーラを飲みながらさっきまでいた
場所に戻ろうとすると
二人が修羅場っぽくなっていた。
会話はなんとなく聞こえる。
「・・・・・・・・・・・一葉、かな」
何が?
途中から来たウチってアホかも。
大事な所聞き逃した。
「・・・・そうかな、とは思ってたの」
「え?」
何が「そうかな」なのかもわからない。
ただ一瞬、ちーがこっちを見て笑った気がした。
「そもそも、あたしなんかが
ちーくんと付き合えるなんて
・・・・・・・・ありえないもの」
「ちーくんにもきっと事情があったのよね?」
小さく頷いたのが見えた。
「じゃあいいのよ、もしかしたらあたし、
家で泣いちゃうかもしれないけど
・・・・・・・気にしちゃ、駄目だよ。」
樹が走り去る。
・・・・・・・・・うまくいったのか?
だとしたらどうやって
フった?
樹と一緒じゃなくなったちーのもとに
コーラを持って駆け寄る。
「一葉、聞いてた?」
「は??何を??」