恋、来い、請い
千衣SIDE
一葉は
分かってくれているのだろうか
私が『友達として』じゃなくて
『男の子として』の一葉を
好きだってことを・・・・・。
「最初はただ突っかかってくる
どっかのガキみたいな子だと思った」
一葉が一瞬顔を歪ませる。
「でも見た目とか・・・困ってる所が
同じっていうかさ・・・だんだん近くなったしょ?」
私の胸がきゅっと痛む。
「いつの間にかいなくちゃならない
存在になっていたんだ・・・」
ズキズキしてるんだか
ドキドキしてるんだか
分からなくなるほどに
「一葉のことが好きなんだよ」
「・・・・・・・・ウチは・・・」
一葉が持っている(一葉の)コーラが
傾いていてこぼれている。
・・・・・いきなりすぎたかな?
困るよね?
私も自分で困ってるよ。
「返事はいつでもいいよ」
「え・・・・・・・」
困り果てている一葉の頭を撫でた。