恋、来い、請い

「中学の頃、ウチも見た目でいろいろ言われたんだよ。」
ちーが不安そうにこっちを見てくる。
少しだけ怯えているような・・・そんな感じ。
あの頃の自分の感情と重ねてるのだろうか。

「でも仲良くしてくれるヤツだっていた。」

少しだけ笑った声で無理矢理明るい声を出した。




「ちーもそーいうやつはいただろ?」
隣に座っていたちーは
自分の腕に顔を埋めた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん」
闇の中に消えてしまいそうな声だった。

たぶんちーは
ウチが思っているよりも辛い生き方をしたんだと思う。
ウチよりもずっと辛かったんだと思う。

きっと今は


ウチがちーを支えなければいけない


「ならいいんだよ。そいつがいなかったらオマエもっと潰れてたよ。
それにさ・・・・・」

もう一度ちーの頭を撫でる。

「ちょっ・・・・ぐしゃぐしゃ・・・」
「まぁまぁ・・・これからはウチが守るからさ。
そんな悲しそうな顔すんな、よっ!」
「おわ・・・・っ」
ちーの手を引っ張った。

やばい

「帰るぞ~」

やばい・・・っ

「あ、うん」

今のは恥ずかしい・・・っ
そしてクサイ・・・・

ちゃんと通じたのか?


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