恋、来い、請い
一葉SIDE
いつの間にか家に帰ってきていた。
「・・・・・ただいま・・・」
多分聞こえなかった。
たまたま居た父さんと母さんがこっちを見向きもしない。
聞こえてもこっちを見ないと思うけど。
「あ、兄ちゃんおかえり!!!!」
「ん?あぁ・・・ただいま。」
弟が居た。
「一樹、今日学校は?」
「え?行かなくたって授業分かるから行ってないよ?」
ムカツク。
ドッカの誰かさんを思い出す。
あ。
「一樹、ちょっといいか?」
「え?うん・・・。いいけど」