%完璧なケータイ小説%

そしてとうとう、

完璧な家がもろくも崩れ去る大事件がおきた。


その事件は、朝起きた瞬間、私の悲鳴で始まった。


「ぎゃ~!!何これ?!」


バルコニーに通じる掃きだし窓のそばに、

なにやら沢山の虫の死骸が落ちていたのだ。

こわごわ覗き込むと、

それはどうやら、羽のついた蟻のような虫で。


以前、リビングにあがっていた蟻とは、明らかに種類が違う。

私は、すぐに業者に電話した。


あいかわらず、担当者はのんびりしていて、

では、あさって伺います、なんて電話口で答える。


「今すぐに来て!!」


私は、ヒステリックに怒鳴って電話を切った。


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