%完璧なケータイ小説%
「窓を開け放してたんじゃないですか?」
「そんなことしていないわ!
またどこかの壁に穴でもあいてるんじゃないの!」
私のことを、胡散臭い目で見ると、
担当者は適当な返事をして帰って行った。
帰り際、携帯電話で、
『クレーマーですね』
と報告する担当者の声を聞いて、
私は怒りに我を忘れて怒鳴りつけた。
「誰がクレーマーなのよ!
私は、完璧な家を求めてこの家を買ったのよ!
ちゃんと修繕してちょうだい!」
「ですから、
それは無理なんですよ。
完璧な家なんて、あるわけないじゃないですか」
担当者は、聞こえよがしに、はあ~と大きなため息をつくと、
何もしないまま、帰っていった。