%完璧なケータイ小説%

「え?白くないじゃないですか!

大体、この家は、先月建てたばかりですよ!」


「シロアリって、白くないんですよ。

羽ありですからね。

しかも、これ、外来種のアメリカカンザイシロアリだから、

駆除は困難ですよ」


「な、どういう意味ですか?!」


私は、家の設計には詳しいが、

シロアリのことなど詳しくはない。

もちろん、シロアリ防御のための、

薬剤は散布しているし、

カビが生えないよう、毎日掃除も欠かしたことはない。

なのに、なぜ?

嘘でした、とでも言ってくれるのではと期待したが、

彼らの言葉は残酷だった。



< 315 / 438 >

この作品をシェア

pagetop