%完璧なケータイ小説%
「なんてひどい家なんだ!」
俺は最近出会った、マリアンヌという可愛い娘の話を聞いて憤慨した。
「それは、本当の話なのか?」
「本当よ。私の食事は毎日缶詰なの。
おいしいけれど、時々飽きて、ひどく憂鬱になるの」
「当たり前だろう!!」
俺は再び大きな声を張り上げた。
ひどい家もあったものだ。
この飽食の時代に、毎日缶詰を食わせるなんて。
それでは栄養が偏って、病気になってしまうじゃないか。
「でも、うちの家の人たちは皆仕事をしていて忙しいのよ。
昼間は誰もいないし。
だからこうして気軽に出歩けるんだけど」
家族の悪口を言われたと思ったのだろう。
そんなひどい連中など無視すればいいのに、
マリアンヌは少し悲しそうな瞳を伏せて、小さく呟いた。
本当に優しい娘だ。
俺の胸がどきどきと鳴り響く。