%完璧なケータイ小説%
「おいしい!
これ、一体なんなの?」
「お前、味噌汁も知らないのか」
俺はため息をついた。
マリアンヌは、俺が毎日飲んでいる味噌汁、
しかも今日はたいして具が入っていないスープを、一口味見してそう叫んだ。
どんな食生活をさせられているのか。
多分彼女は巷で声高に叫ばれている食育についても無知なんだろう。
「昔から一汁三菜っっていってな、
ご飯に汁もの、おかず3種をバランスよく食べるのがいいって言われてるんだよ」
「へぇ~、すごいわね。
ケンは、何でも知っているのね。
とっても素敵」
マリアンヌの言葉に、俺はまたたびをかいだ猫のようにふらふらになってしまう。
「こ、このくらい常識だぞ」
照れたことをごまかすために、俺は顔を背ける。