好きだから、別れよう。
「ぅ…え!?…ア、アヤ!?」
これにはさすがのマサキさんも驚いたみたいで、いつもの低い声とはちょっと違う、上擦った声で私を呼んだ。
「へへ。なんか……しちゃった」
これが『キス』と呼べるものなのか、したことのない私にはわからない。
でも…なんだか不思議な感じがした。
いつもはマサキさんの名を呼ぶだけの私の唇で、
マサキさんに触れたくて仕方なかった。
「…ほっぺだけ?」
パレードのイルミネーションに照らされながら、マサキさんはじっと私を見つめた。
「ぇ…え!?」
自分の気持ちの向くままに、マサキさんの頬にキスした私は、
さっきマサキさんが私に…『キスしたい』って言ってたことを思い出した。
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