好きだから、別れよう。
「…やじゃなかったよ。だいじょうぶ…。ちょっと恥ずかしくなっちゃっただけなの…」
私はマサキさんの目を見れないまま、もごもごと答えた。
「恥ずかしい?どして?」
マサキさんは運転席から身を乗り出して、助手席の私の座席を倒した。
「キャッ!」
「そんなかわいいこと言う子には、お仕置きしないとね」
マサキさんは私のおでこを撫でて、そっと頬に唇を当てる。
もう、ドキドキしてバクバクして……
体中が熱くなって、自分が自分じゃなくなっちゃいそうになったとき、マサキさんは、
「はいっ、お仕置き終わり〜!明日からも、ちゃんと女性専用車両乗るんだぞ!
ほら、約束。」
と言って、私達恒例の約束…右手の小指同士を絡ませた。
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