好きだから、別れよう。
「次はー〇〇駅。〇〇駅に到着でーす。」
車内にアナウンスが流れると、彼は私を撫でる手を止めて、
「その制服、〇〇高校でしょ?ここで降りるんだよね?」
と、私の顔を見た。
「えっ?あっ、は、はい」
ハッと我に返って彼を見ると、彼は私の肩を叩いて、
「俺が先に降りるから、俺の後ろにピッタリついてきて。」
と言い、混雑した人波を交わしながら、彼はホームへ向かって移動し始めた。
彼が通った後ろをピッタリついていくと、
人波の間に彼によって切り開かれた道があって、
私はすんなりとホームに降り立つことができた。
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