好きだから、別れよう。
「アヤ、おはよ。お待たせ」
私の目の前に車が止まって、運転席の窓が開いた。
「おはよう、マサキさん。今日はお願いします」
「ははは。乗って乗って」
促されて助手席のドアを開けて車に乗り込むとき、まじまじとマサキさんを見てしまった。
紫と黒のボーダーのシャツに、黒っぽいジーパン。
左腕に、鎖のデザインのブレスレット。
なんか…すごく……
「あ、あんま見ないで。できる限り若作りしてきたんだからっ」
「マサキさん…ヤバいよ!かっこよすぎ…」
マサキさんはずるい。
私には、ミニスカートはいちゃダメって言ったのに。
マサキさんだって、ちょっとカッコ悪い服装で来てくれなきゃ…心配だよ。
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