好きだから、別れよう。
車で少し走ると、待ち合わせのファミレスが見えてきた。
空いている駐車スペースを探して、ぐるっと駐車場を回っていると、
ファミレスの入り口付近にリカコの姿を見つけた。
「あっ、もう来てるみたい!」
「えっ、ホント!?急がなきゃ!!」
マサキさんは近くに一台だけ空いていた駐車スペースに、スムーズにバックで車を停めた。
「あっ、アヤ〜!!」
遠くから、リカコが私たちに向かって大きく手を振っている。
リカコの隣にいる男の人…シンヤさんも、私たちに軽く会釈をした。
「ごめんごめん、お待たせ〜!紹介するね、か…彼氏の、マサキさん」
「どうも、政木愁平です。」
リカコは明るく笑ってマサキさんを見て、ペコッと小さく頭を下げた。
「マサキさん、この子が私の親友の、リカコ!」
「はじめまして〜!!いつもアヤにお世話になってまーす!!」
リカコを紹介した途端、マサキさんの表情が……
一瞬、曇った。
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