好きだから、別れよう。
「い、家って……」
つまり、
そういう……こと?
「シンヤのご両親、共働きだから昼は家にいないんだよね。つまり、そういうこと♪」
リカコは折りたたみ式の鏡を取り出して髪を整えながら、私を横目で見つめる。
「アヤも、そーゆー雰囲気になったら、断っちゃダメだよ?男ってのは、意外と繊細なんだから!そして、エッチしないと生きていけないんだよ!!」
えっ…
そ、そうなの……?
返事に困っていると、会計を終えたマサキさんとシンヤさんが出てきた。
「わかった?断っちゃダメだからね!!」
リカコは私に素早く耳打ちして、シンヤさんのもとに駆け寄った。
私も、マサキさんにゆっくりと近付いた。
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