好きだから、別れよう。



「じゃあ、今日はこれで解散ってことで……また集まりましょう!」



シンヤさんの言葉で、食事会はお開きになった。


「じゃあね、アヤ!また月曜日!」



「うん、またね〜!」



リカコとシンヤさんは、仲良く手を繋ながら車に向かって歩いていった。



それを私とマサキさんは、目で見送った。



「いい子だな、リカコちゃん」



マサキさんが呟くように言った。



「結構キッパリ言うけど、アヤのこと…本当に大事に思ってるんだって伝わるよ」



マサキさんの手が、そっと私の頭に乗った。



「さぁて、俺たちはどこに行く?」



私は近くの本屋さんに行きたいと思っていたけれど、それを言う前に、マサキさんが口を開いた。









「俺ん家……来る?」









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