好きだから、別れよう。
「ウソウソ。アヤが嫌なこととか、したくないことは絶対しないから大丈夫」
マサキさんはポケットから車のキーを出して、車の鍵を開けた。
マサキさんの車の窓には、ホッとしたような、でもちょっと残念なような……
そんな私が映っていた。
「散らかってるし、なんにもない部屋なんだけどさ。アヤ、一度も来たことないじゃん?
アヤの家からもそんなに遠くないから、いつでも来れるように…場所を教えとこうと思って」
あぁ……なんか…
嬉しい。
行ってもいいの?
マサキさんの匂いの部屋に。
なんか、私……
実感する。
『彼女』なんだなぁって。
大事にされてるんだなぁって。
ドキドキしすぎて、幸せすぎて……
壊れちゃいそうだよ。
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