好きだから、別れよう。

私が降りる駅に電車が着き、ホームからマサキさんを見ると、


マサキさんも私を見ていて、私に手を振ってくれた。


わ…

嬉しい。

降りるの、ちゃんと目で追っててくれたんだ。



私は手を振り返すと、マサキさんに背を向けて改札の方へ少し歩いた。


いつもなら、ホームのベンチに座って、走り去る電車の中のマサキさんを見送るんだけど…

私の存在に気付かれた今、堂々と見送るのは恥ずかしいんだもん…。



私は改札に向かって2〜3歩歩いたところで、電車を振り返った。



マサキさんは、いつもと同じように私に背を向けて、


ホームとは反対側の街並を眺めていた。









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