好きだから、別れよう。
「アヤ、おはよ!
…あ、その顔は〜…マサキさんと何かあったんでしょ!?」
待ち合わせ場所に着いた途端、リカコはニヤニヤしながら私を小突いた。
さすが、10年来の親友。何も言わなくても顔でバレちゃう。
「実はね…」
思い出して熱くなる顔を手の平で押さえながら、私はリカコに今朝の出来事を報告した。
「えーっ!!マジで!?
すごいじゃん、アヤ!進展したじゃん〜!」
リカコは自分のことのように喜んでくれた。
リカコのこういうとこ、好きなんだ。
私が嬉しいときは、一緒に喜んでくれて、
私が哀しいときは、一緒に泣いてくれる。
私にとって『親友』と呼べるのは、後にも先にもリカコだけだと思う。
.