好きだから、別れよう。



「アヤ、おはよ!
…あ、その顔は〜…マサキさんと何かあったんでしょ!?」


待ち合わせ場所に着いた途端、リカコはニヤニヤしながら私を小突いた。


さすが、10年来の親友。何も言わなくても顔でバレちゃう。



「実はね…」


思い出して熱くなる顔を手の平で押さえながら、私はリカコに今朝の出来事を報告した。



「えーっ!!マジで!?
すごいじゃん、アヤ!進展したじゃん〜!」



リカコは自分のことのように喜んでくれた。



リカコのこういうとこ、好きなんだ。


私が嬉しいときは、一緒に喜んでくれて、


私が哀しいときは、一緒に泣いてくれる。


私にとって『親友』と呼べるのは、後にも先にもリカコだけだと思う。








.
< 27 / 222 >

この作品をシェア

pagetop