好きだから、別れよう。



俺は急いで仕事を片付け、車に飛び乗った。



今日は車で通勤しておいて正解だった。



スーツのまま、聞いていたアヤちゃんの家へと車を走らせる。



花火の音が、余計に俺を急かす。





頼むよ、

まだ終わらないでくれ。



アヤちゃんと一緒に見たいんだ…!








住宅街をうねうねと走ると、洋風な家の前に、浴衣の女の子が立ってるのが見えた。




遠くからでも、すぐにわかったよ。



アヤちゃん。









アヤちゃんは黒い浴衣に髪をアップにしていて、制服姿よりずっと大人っぽく見えた。










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