好きだから、別れよう。
――何を考えてるんだ、俺は。
自分の頭の中に浮かんだ煩悩を一生懸命消し去り、俺はアヤちゃんに明るく言った。
「じゃあ、少しだけ夜遊びな!」
アヤちゃんは嬉しそうな笑顔を見せた。
俺の好きな、無垢な笑顔のアヤちゃん。
この笑顔を独り占めしたい。
俺は小さな公園に車を停めて、アヤちゃんに話しかけた。
「さっきさ…最後のスターマインのとき、アヤちゃん俺に…」
わざと、じらすように言ってみる。
純情なアヤちゃんは真っ赤になって俯いている。
…かわいいなぁ。
かわいすぎて、ぎゅぅぅって…抱きしめたくなる。
「アヤちゃん、俺に…『マサキさん、老けてる』って言ったでしょ!?」
…あ。
元々大きいアヤちゃんの目が、さらに大きく丸くなった。
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