覆水
六
五月二日。快晴。
憲広から、手紙が届いた。
やっぱり後悔。ラブレターみたいだったかな? 詩なんか付けちゃったのがまずかったのかな? でも、嬉しかったんだもん。いいよね?
アパートが、日本人ばかりみたいで一安心。けれど、義久はどうした、義久はどうした。七割方はそれ。
取り敢えず、義久に書かせないと。文士失格ね。手紙も出さないなんて。
七月四日。快晴。
今日も、大学の友達に、義久君とは付き合ってるの? って訊かれた。
付き合ってないって言ったのだけれど、全然信じていないみたい。
その事をママに言ったら、またからかわれた。
何でママは何時も同じ事を言うのだろう?
解らない。小説の批評の方が簡単。
七月九日。快晴。
今日は誕生日。今年も、パパから十冊本が贈られてきた。
一部、同じ本が二冊になった。けれど、やっぱり、嬉しい。良いよね、喜んでも。ねえ、訊いてる?
早速読んで、批評を書かないと。
八月二十日。雨。
ノートが無駄なのは解ってる。けれど、右のページは書く事も出来ないし、書かれる事も無い。
夏のひまわり。太陽と、初めに表現したのは誰であろうか?
私は未だに何も解ってやしない。
右に佇む白の様に。
憲広から、手紙が届いた。
やっぱり後悔。ラブレターみたいだったかな? 詩なんか付けちゃったのがまずかったのかな? でも、嬉しかったんだもん。いいよね?
アパートが、日本人ばかりみたいで一安心。けれど、義久はどうした、義久はどうした。七割方はそれ。
取り敢えず、義久に書かせないと。文士失格ね。手紙も出さないなんて。
七月四日。快晴。
今日も、大学の友達に、義久君とは付き合ってるの? って訊かれた。
付き合ってないって言ったのだけれど、全然信じていないみたい。
その事をママに言ったら、またからかわれた。
何でママは何時も同じ事を言うのだろう?
解らない。小説の批評の方が簡単。
七月九日。快晴。
今日は誕生日。今年も、パパから十冊本が贈られてきた。
一部、同じ本が二冊になった。けれど、やっぱり、嬉しい。良いよね、喜んでも。ねえ、訊いてる?
早速読んで、批評を書かないと。
八月二十日。雨。
ノートが無駄なのは解ってる。けれど、右のページは書く事も出来ないし、書かれる事も無い。
夏のひまわり。太陽と、初めに表現したのは誰であろうか?
私は未だに何も解ってやしない。
右に佇む白の様に。