君の隣
「ゴーーーール!!!!!」
あたしの声と同時に
3人を乗せた自転車が校門を抜けた。
「5分42秒!!!凄い一輝、新記録更新だよ!!!」
「マジで?!イエェーイ!!!!!!さすが俺!!」
自転車をこぐ一輝の後ろに、あたしと夙が乗って
学校までのタイムをあたしが取る。
気が付けば、3人で自転車に乗って登校するのが日課になっていた。
そして、今日の一輝のタイムはこの間の新記録よりも1分02秒速かった。
はずなのに・・・・・・
「おーい。急げぇー!!ダッシュダッシュ!!!あと1分でチャイム鳴っちゃうぞー!!」
自転車を降りて、あたしと一輝がハイタッチしていると、
玄関前で夙が叫んだ。
「「嘘ぉーーーーーーー!!!!!!!!」」
あたしと一輝は声をそろえた。
3人で猛ダッシュ。
クラス表を確認して、急いで教室に向かった。