【企】逆ホワイトデー
『だいたいさ、お前…無謀だって思わないワケ?』
まっちゃは呆れたように溜め息をこぼす。
『何が?』
『なんで、学校1の美少女美崎(ミサキ)なんだよ?』
『うっせぇー』
俺の好きな相手は、同じクラスの美崎 貴李(ミサキ キリ)
学校1の美少女と呼び声高い。
『もしかしてお前、顔で選んだ?』
まっちゃはまさか…と、言う顔で俺を見る。
『んなワケねぇじゃん』
そう。
そんなワケない。
俺が美崎を好きになった理由は顔じゃない。
これは誰にも話したことがない話。
時間は桜が舞い散る春へと戻る…