【企】逆ホワイトデー




『やっべぇ…

新学期早々、遅刻じゃん…俺…』


2年になったその日

俺はみごとに30分の寝坊。


マジありえないよな…俺ってば。



頭の中でそんなことを考えながらクラス表を見て教室へダッシュしようとした。

でも、俺の目の前には…美崎?


足首をさすった美崎が廊下に座り込んでいた。



『……美崎?』

俺は恐る恐る声をかける。


顔を上げた彼女はやっぱり美崎で。

学校1の可愛さをほこる美崎は近くで見るとやっぱり可愛い。



「……………?」

美崎は不思議そうに俺の顔を見つめる。



『あ、俺…八条 功
美崎と同じ2年

よろしく…な?』


美崎と話すチャンスなんて滅多にないと思い、思い切って自己紹介。



「ハチ…くん、だよね?」


え?

なんで?


なんで俺がハチって呼ばれてるの…知ってるんだ?





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