【企】逆ホワイトデー
『って美崎、どうしたんだよ?』
涙目で微笑んでいた美崎。
なんで涙目なんだ…??
「いや…ちょっと転んじゃって…
そしたら足、くじいたみたい…」
照れたように笑う美崎。
って笑ってる場合じゃないだろっ
『歩けるか?』
手を差し伸べるが美崎は痛そうに顔をゆがめてて。
『はい、乗れよ』
俺は美崎の前にかがんだ。
そして背中を向ける。
「え……?」
と、美崎は首を傾げる。
『乗れってば。
歩けないんだろ?
保健室まで運ぶからさ』
って俺…なんか恥ずかしくない?
心臓バクバク言ってるし…
「え…でも…そんな…」
美崎はまだためらっていて。
『乗らないなら担いでくぞ』
そう言うとやっと美崎は動き出す。
ってか俺…今、絶対頬赤いよな?
だって美崎だぜ?
俺も一応…健全な高校生だし?
あんな可愛い子が背中にいたら…なぁ?