君が居るなら
キィーーーーー・・・



いつものサボリ

いつもの屋上

もう常識化してること

夢木がおること




「おーーーーっす!」

「お前また居んのかー?」

「いちゃ悪い? 笑」

「ベーつに」




俺は夢木の隣に座る



「今日の態度なんやねん」

「何がー?」

「はじめまして!渋谷くん!なんて・・・」

「おしとやかに見えた!?」

「見えた。聞いてた通りの夢木」

「よかったぁーうまくやってくれて助かるわぁ」

「は?」

「ほら!うちがこんなとこでサボってること、みんな知らんから」

「・・・どういう意味」

「やから、みーんな言葉遣い悪いとか女の子らしくないとかそういうの知らんから」

「・・・ふーん」



どこか曖昧な返事をした

ようわからんけど、みんなの前では天才的少女っつーわけか




「2人の秘密な!」

「?」

「例えば、隆平君に言われたりするとめっちゃこまる人がおるって事」

「お前か」

「うん・・・ちゃう!!そんなんちゃう!別に好きだとかそういうんじゃない!」

「もうバレバレやのに」



夢木の動きが止まる

目をでっかくして探るように聞いてきた



「そんなに、バレバレ?」

「俺にはな」

「・・・じゃ、協力してなぁ!」

「え!?」

「頼むでぇ!兄さん!」

「お前誰やねん」

「隆平君と仲ええやん!なぁ?頼むわ!」



そんな顔してお願いされると

恋のキューピットになるしかないなって

心のどっかで思ってしまった



「別にええよ」

「本間!?ありがと!やっさしいなぁ!」



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