君が居るなら
「渋咲ーーー!!!!!」



俺をどでかい声で呼んでいるのは

考える必要もない

隆平しかあんなでかい声出されへん




「なんや・・・おま・・・・・・」



どんっっ



思いっきり俺にぶつかったくせに

何も言わずに

すぐさま俺の手を引っ張り

またもときた道を走り出す





「隆平!!」



呼んだって聞こえないのか

そんぐらい一生懸命走ってる




そしていきなり止まった




「お前なぁ・・・いくらなんでもこんな・・・・・・」

「なぁ、あれってさぁ」

「はぁ?」



隆平の目線は窓の外にあった

その目線をたどると

校庭のど真ん中で

姿勢のいい武道の構えをする

夢木がおった


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