Secret love.
まぁいいか。
もう関わらないだろうし。てか、関わりたくないな。


「あ!あったートイレ!」


かなり感動する。
………おかしな話しだ。
てか、キモくない?トイレ見て感動する奴とか。









もう………さっきから













アイツのことばっか頭に浮かぶんだけど。






「まぁ気にしないでいいや」



<キーンコーンカーンコーン>

あ、チャイム鳴った。体育館に行かなきゃ。

私は用をたし小走りで体育館に向かう。
体育館に着くと新入生が所狭しとひしめき合っている。
その中に萌花と祐介の姿を見つけた。


「萌花ー!祐介ー!遅くなってごめーん!」

「あ〜!もう!繭ってば遅いよ!」

「ごめーん」

「よっ!笹川」

「『よっ』じゃねぇ」

「ちょっと〜繭〜!そんな言い方駄目だよ」

「なんで〜?いいじゃん」

「駄目ったら駄目なの!さっき下足で会って話してたんだけど、繭帰ってくるの遅いから探しにいこうとしてたんだから〜!」

「は?祐介が?私のこと探そうとしてたの?」

「うん!そうだよ〜」

「ね、祐介今のってホント?」

「え…まぁ。うん。」



ふーん…。結構いいとこもあるんだ。
見直した。


「ありがと」

「…え?今なんて……」






『只今より、第22回菅原東高等校入学式を挙行いたします』
……とアナウンスが入るなり、指定された席へ座っていく新入生達。

それにつられて私達もそそくさと席に腰掛ける。






そうだ。今日お父さん来てるんだったけ。ここは、しっかりした所見せとかないといけないな。


背筋を伸ばして―――…
顎(あご)を引いて―――…
お父さんの目に少しでも賢く見えるように。
今まで男手一つで育ててくれた訳だし、ただでさえ多忙なお父さんにこれ以上迷惑かけたくないしね。

新入生代表の決まりきったスピーチを聞きながらそんなことを思った。



「では次に今年新しく赴任してこられた柳川先生に御祝辞をいただきます。柳川先生お願いします」


そこに立っていたのは―――…
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