Secret love.
私は何も考えずにお茶を煎れて二人に差し出した。

「あぁ、ありがとう繭」

「お父さん、大丈夫…?」

「ううん、大丈夫だよ」


あ…これいつも聞く台詞だ。やっぱり大丈夫じゃないんだよね、ごめんねお父さん…。

「柳川君は繭の学校の教師だね?入学式にスピーチをしていた」

「はい、そうです」

「あ、そうだ。繭お前は席を外してくれないか?」



お父さんなんかすごい剣幕…。

「……はい」




許してくれなさそうだ。
だよね、教師と生徒が付き合うとか。
有り得なくて理解できないだろうし…。





私、間違ってなかったよね?
祐真を選んだこと。
後悔先に立たず、ってこーゆーのを言うのかな。

後悔なんかしたくないんだけど、どうしてか罪悪感が沸いて来る。











一時間して祐真はリビングから出て来た。


声かけづらいな…。


「繭、許してくれたよ」



「え」


耳を疑った。

でもお父さんが肩をポンと叩いて笑いかけてくれた。


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